あがり症にサブリミナル効果ってどうなの?

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あがり症とサブリミナル効果との関係は?

あがり症の方で、サブリミナル効果のことをご存知の方はいませんか?

 

サブリミナル効果は、60年ほど前、アメリカの広告業者が雑誌にある実験とその結果を掲載したことにより、大衆に知られ世間で話題となりました。

 

その実験の方法とは、映画館にて何も知らない被験者に映画を見てもらうというものです。

 

そしてそのフィルムには、途中途中で何度も「コカコーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」と書かれた文字のフラッシュが入っており、上映終了後に映画館の売店でコカコーラとポップコーンが大量に売れたという結果が出たと言います。

 

それ以来、サブリミナル効果の実験は瞬く間に話題を呼び、一躍注目を浴びました。

 

つまり、サブリミナル効果とは、ある知覚刺激が、本人が注意を向けている物とは別の所から発生した際、本人の意識下では認知できないものの、潜在意識に一定の影響を及ぼす効果があるという説のことです。

 

ここでは、あがり症にサブリミナル効果は期待できるのか?ということについてご説明したいと思います。

あがり症にサブリミナル効果は期待できない?

あがり症に、そんな無意識レベルのことができるのならと期待される方は多いでしょう。

 

しかし、このサブリミナル効果、現代ではまだ科学的根拠に乏しく、デマではないのかという説が一般的となっています。

 

・・・というのも、実は先の実験が行われた数年後、この実験を行った本人から「実験結果はデマであり、自身のコンサルタント業の不振を解消するためにやった」との発表があったのです。

 

ところが、時すでに遅く、その発表があった頃にはあまりにも話題が広まり過ぎていて、未だにこの実験の結果を信じ切っている人が減りません。

 

日本やアメリカを含む世界各国の放送業界では、この一種の洗脳行為とも呼べる手法を使用した放送は禁止されています。

 

根拠は無いにしろ、実験の話題は少なくとも人々の心に恐怖と疑いの念を産み落としているということ。

 

そして、消費者の意志を操作するような事があってはならないとの懸念から来ています。

 

また、近年ユトレヒト大学の研究チームが「ある限られた環境下であればサブリミナル効果はあり得る」と発表した事なども相まって、このような法律の施行がまだ続いています。

 

そして、あがり症の治療に、このサブリミナル効果を利用しよういう趣旨のものがあります。

 

あがり症の人は、一種のトラウマとも言うべき過去の失敗の記憶を持っていたり、潜在的な意識の中に緊張・恐怖・不安といった負の要素をいっぱいに抱えこんでいます。

 

そのため、そのネガティブな意識を、音楽や文章のリスニング音源によりポジティブなものに書き換えようと言うのです。

あがり症にサブリミナル効果は、結局のところどうなのか?

サブリミナル効果に対する個人的な意見としては、試してみる価値はあるものの、「これであがり症は完治する」など、過度の期待を持たない方が良いということです。

 

あがり症の治療には、こういったサブリミナル効果を狙ったものや類似するものとして、セルフトーキングで自分にポジティブな事を言い聞かせるというものがあります。

 

何をかくそう私自身も、あがりで悩んでいた時、この方法を試してみた事があります。

 

そして、ある程度効果は出て、少し気が楽になりました。

 

しかし、完治する事はなく、またその効果も一時的でした。

 

この経験から分かった事は、あがり症を克服するという事は、

 

  • 決して緊張・不安・恐怖といったネガティブな感情を自分の心から消滅させる事ではない
  • 結局は自らが恐怖を感じている現場で、自らの身をもって起こした行動からでないと症状の改善は不可能

 

という事です。

 

本当の克服とは、社会生活の中での「行動」なくしてはあり得ません。

 

ネガティブな感情を持ってしまう「癖」をはねのけ、一方でそういう感情を持つ自分を受け入れてやる事なのです。

 

もちろん様々な試行錯誤・暗中模索・努力は必要です。

 

そして、他のものに頼ってみる事も絶対に必要かも知れません。

 

サブリミナルに助けを借りてみても良いでしょう。

 

それは決して恥ずかしい事ではなく、上手く使えば意味のあるものです。

 

しかし、勉強やスポーツなどでも同じように、結果や成果とは、自らの実際の経験を伴ったもの以外は全て付け焼き刃のもので、簡単に崩れ落ちてしまいます。

 

良い先生のわかりやすい説明を聞いただけで、分かったような気になっても、結果演習を通じて自ら創意工夫をしなければ成績の上がらない事と一緒です。

 

自身では何もせずに、第三者的なものに頼り切って楽をしようという気持ちでは、あがり症の克服は難しいと思います。

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